カバチ完結のご挨拶
作品完結にあたって カバチタレ!(現・カバチ!!!KABACHI-TARE!3)シリーズがあと3週をもって完結するこ ととなりました。 1999年5月から連載を開始し、22年数ヶ月もの長期連載となりました。 こんなに長く連載を続けてこれたのも編集部の歴代担当編集諸氏と、熱い声援を送ってくださっ た読者の皆様のおかげでございます。 ここに改めて深く感謝を申し上げます。 今後は、このホームページや田島隆公式Twitter(@kabachi_tajima)などで、カバチ 創作秘話(このHPの田島作品→マンガの部屋をご覧下さい。)や行政書士エピソードに触れて いくつもりですので、こちらもよろしくお願い申し上げます。 さて、カバチは22年を超える作品ですから、完結を迎えるにあたって、やはり万感の思いが込 み上げてきます。 しかしながら正直なところ、まだまだ連載を続けたいという思いもありつつ、「もう行政書士の 応援は十分だろう」という思いが強くありました。 作品では行政書士を街の法律家として格好良く、時にはドロ臭く活躍する姿を描いてきましたが、 実際の行政書士業界は、まだまだ本当の法律家になろうとして成長途中にある業界なんだと思う のです。 もちろん、カバチ顔負けに法的能力の高い先生もたくさんおられます。それこそ弁護士から法律 の相談をされたり、司法修習生を受け入れ修習指導をしたりする素晴らしい先生方です。 反面、まともな法理論とはいえない曲学阿世の屁理屈をごり押したり、生兵法で法知識をふりか ざしているだけのモンスター資格者も残念ながら存在しています。 このような低質な行政書士は「法律家は悪しき隣人である」という、ことわざを地で行く有害無 益な存在でしかないと思うのです。 しかし、そんな資格者からも「カバチを読んで行政書士になった」といわれたり、「ずっとカバ チのファンだった」などと告白されることもあって、そのたびになんとも言えぬ罪悪感と後悔の 念を覚えておりました。 もちろん、このような資格者は一部に過ぎないのですが、、、、、 作品完結にあたり、その点を作者として懺悔させていただきたいと思います。 ともあれ。 作品では法の力強さとともに、弁護士さん以外にも司法書士や社労士、そして行政書士という心 強い味方が存在していることを描けたのではないかと思っております。 庶民に寄り添う「隣接法律職」という存在がいることを。 もし、読者の皆様に不幸にして法的な禍がふりかかってきたならば、彼らの存在を思い出してく ださい! きっと、きっと、全力で皆様を救うために共に闘ってくれるはずです。 最後に改めまして。 22年強の長い間のご声援をありがとうございました! 漫画原作家 田 島 隆